昨今、未払い残業代の請求訴訟が増えてきています。その理由として以下のことが挙げられます。
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1、 |
インターネット等によって情報を仕入れやすくなった |
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インターネットの普及により、誰でも簡単に法律違反を見極められるようになってきました。「未払い残業」と検索するだけでも、請求するための証拠集めの方法などのサイトも簡単に検索されます。特に、穏便に退社しなかった社員や、長時間労働を余儀なくされている社員、また、それを心配する奥さんなどが労働基準監督署に相談に行くケースが増えています。 |
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2、 |
個人でも加入できる労働組合の台頭 |
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大手ファーストフードチェーンのM社で名ばかり管理職の問題がクローズアップされましたが、その企業は以前は労働組合がありませんでした。このようにマスコミを利用し、裁判を行ったのは個人が加入できる労働組合(ユニオン)です。この個人でも加入できる労働組合が動いて、請求を行うケースも増えています。 |
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3、 |
弁護士・司法書士の過払い金バブルの終焉 |
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過払い金ビジネスとは、消費者金融等の貸金業者が定める貸出利率が、法律のはざまのグレーゾン金利で払い過ぎていた金額を返還請求することで、弁護士や司法書士がテレビCMや電車のつり革広告などで事務所を拡大してきました。しかし、平成22年6月でグレーゾーン金利がなくなるのに伴い、未払い残業代の請求ビジネスに移行すると言われ、すでにそれら士業を対象としたセミナーが開催されています。まさに過払い金ビジネスと手法が同じなのです。 |
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4、行政の取り締まりの厳格化 |
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平成22年4月の労働基準法の改正により、月60時間を超える時間外労働に対して、大手企業では50%以上の割増を義務付けました。これは過労死やうつなど、昨今話題の問題が長時間労働が原因と結論付けられ、時間外労働の抑止やワークライフバランスが取りざたされているためです。そのため、行政の取り締まりが強化されるのは疑いの余地がありません。 |
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5、愛社精神の低下 |
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かつてのような終身雇用制度が崩壊し、また、不況により賃金が上がらない、社員間のコミュニケーションの欠如など、かつての日本企業にみられた愛社精神が低下しています。特に、成果主義などの導入で、社員は安穏としておられず、権利を主張するようになりました。 |
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| このように、今後ますます未払い残業代の請求が増え、今までのように、「ろくに仕事もできないのに残業代を請求するなんてなめている!」「勝手に言ってろ!」「大手企業の話だろ!」なんてことが通用しなくなってきています。実際に、私のお客様でも労働基準監督署へ出署命令があったり、労働審判に呼ばれたこともあります。では、具体的にどのように請求されるのでしょうか? |
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1、 |
労働基準監督署の是正勧告 |
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まず、従業員が第一に駆け込むのが労働基準監督署です。そこで、労働基準監督官が話を聞き、社長に対して監督署への呼び出しを行い、是正勧告が出されます。さらに問題が大きいと判断された場合は、実地調査や他社員の残業代の支払い命令も出されます。 |
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2、 |
紛争調整委員会 |
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個別労働紛争解決促進法により、従業員があっせんの申し立てを労働基準監督署で行うと、第3者委員会による調停が行われます。これは民事上の効力をもつので、決定を覆すことはできません。無料で行われます。 |
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3、 |
労働組合の加入 |
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個人で加入できる労働組合が多数あります。これは、正社員に限らず、パートタイマーやアルバイトの組織もあります。これらは、数千円の加入費で加入することができ、その集められた資金から裁判費用などが捻出されるため、要注意です。特に、民主党の支持基盤の一つとして、労働組合の連合がありますので、今後も広がっていくと思われます。 |
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4、 |
労働審判制度 |
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平成18年4月より実施されている「労働審判制度」も利用されます。これは、原則3回で結審され、手軽で安価にできるということで利用が広がっています。 |
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5、 |
民事訴訟 |
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労働基準法の範囲外が含まれたり、労働基準監督署の範疇を超えたものや、金額が大きくなるもの、組合が絡むものなどは、民事訴訟に発展します。この場合、付加金請求も同時に行われるケースが多く、裁判所が妥当と考えた場合、未払い残業だと同額の付加金を支払う可能性があります。 |
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このように請求されます。民事訴訟の場合は金額が上がるケースもありますが、基本的には、過去2年分までの請求は法律で認められています。怖いのは、訴えた従業員以外に波及し、全従業員に対して、労働基準監督署から指導が入った場合です。
「うちは大丈夫だよ」そう思ってはいませんか?企業は少なからず、「叩けばほこりが出る」とは思いますが、お話を伺っているとこのような勘違いが多いように思います。 |
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1、 |
営業手当や役職手当に残業代を含めているケース |
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2、 |
IT系等、残業代は支払わなくてよいと思っているケース |
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3、 |
年俸制は残業代を支払わなくてよいと思っているケース |
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こういったケースの場合、36協定等の労使協定、雇用契約書の再締結、就業規則や賃金制度の変更、変形労働時間制や裁量労働制を導入することで、リスクを最小限にすることができます。しかし、一度に大幅に変更することは従業員の不利益変更になるケースも多く、難しいため、徐々に行っていきます。
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